2009-05-06

LWF Theological Consultation in Augsburg


3月25日から31日まで、ドイツのアウグスブルグでルーテル世界連盟主催で神学部門の国際研究会議が開かれた。世界30カ国を超える国々から120名以上もの神学者と教会の代表者が集まった。
今回のテーマは "Theology in the Life of Lutheran Churches" で、もはや西欧社会以上にその宣教と教会の広がりがみられるようになった21世紀のルーテル諸教会が、それぞれ異なる文化や社会、その宗教的な背景をもつ中で、ルター派としての神学をどのように保ち、また展開するのかという課題を取り上げた。これは、ここ数年にわたって取り組んできたLWFの神学・研究部門の取り組みを一度まとめ上げつつ、さらに今後の研究を進めていく足掛かりとするものだったといえよう。
 会議は全体会と分科会とを交互に行う方式で、分科会は4つ。第一は "Interpreting the Bible in a Global Lutheran Communion" 、第二に "Creation, Redemption and Eschatology" 、次に "Worsip and Other Christan Practices"、第四に "The Public Vocation opf Churches in Society" であった。私は第二グループのセミナーに参加した。
 議論は活発に行われ、伝統的な西欧の神学叙述と新しい教会のコンテキストにおける神学的な展開とは時には共鳴しつつも、激しいぶつかり合いも見せるという議場の緊張感はなかなか他の神学研究会では味わうことのできないものだったのではないかと思う。
 とりわけ世俗化した二一世紀の社会と、またアジアやアフリカの文化・宗教を背景にした神学的な取り組み、エコロジカルな危機やエイズなどの現実の問題へ直面した中で、教会が新しい言葉をどのようにそれぞれの教会の会衆とまたその教会の置かれている社会の人々にむけて具体的に語るのかということに真摯な姿勢は、時に哲学的・思弁的な議論に入り込んでいく神学にはげしく問いかけるものであったように思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿