2016-05-13

牧師のためのルターセミナー 2016

今年も、牧師のためのルターセミナーの季節になった。


今年のテーマは「キリスト者の自由」。ルターの膨大な著書のなかで、おそらくもっともおおくの人々に読まれたものに数えられる。少なくとも日本では、石原謙訳で岩波から出されたものがいまでもよく売れているとおもわれる。キリスト者の「自由」という部分だけが書名にあげられるが、実際にかかれているのは「自由と奉仕」「信仰と愛」という二つがキリスト者となるということにおける一つの出来事として見いだされているのがこの書の中で捕らえられていることだといってよいだろう。
この名著を現代の脈絡のなかで、どのように読むのか。これが、今回のセミナーの課題だ。
是非、おいでください。

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2016年度牧師のためのルターセミナーのご案内

教職各位
201652
ルター研究所 所長 鈴木  浩

 主の御名を賛美いたします。
 大きな地震に見舞われた熊本では大勢の人が被害を受けました。そのため、日本全体が依然として苦しみと悲しみの中に置かれていますが、このような時にこそ教会がその苦しみに深く連帯しつつ、希望の光を掲げることができればと念じています。
 さて、恒例の「牧師のためのルターセミナー」を以下の要領で実施いたします。ふるってご参加ください。今回は「宗教改革五〇〇周年とわたしたち」の四回目で、『キリスト者の自由』を取り上げます。

 日程:20166月6日(月)午後2時から6月8日(水)正午まで
 会場:マホロバマインズ三浦(京浜急行三浦海岸駅徒歩五分)のアネックス棟
 主題:宗教改革五〇〇周年とわたしたち……「キリスト者の自由」
 費用:2万5千円(宿泊、食事、資料代こみ)

 発題予定

 「ルターの自由概念……信仰と行為」          ……高井 保雄
 「ボンヘッファーと自由について」:
   「宗教改革なきプロテスタンティズム」を読む   …ティモシー・マッケンジー
                      
 「誰にも服さない君主であると同時に誰にでも服す僕」  ……鈴木  浩
 「律法と福音」                    ……立山 忠浩
 「受動的能動性」                   ……江口 再起     
 「『キリスト者の自由』と悪の問題」          ……石居 基夫
 「ルターにおける『善い行い』の再考」         ……江藤 直純



*「牧師のため」とありますが、信徒の方々の参加も大歓迎です。礼拝の報告の際に教会員の皆さまに周知いただければ幸いです。

第三回 デール記念講演

来る5月14日、午後1時半から、日本福音ルーテル東京教会を会場に、第三回デール記念講演が開かれる。
今年の講演は、この記念講演にお名前をいただいたケネス・デール先生ご本人をお願いすることができた。デール先生は、戦後一早い段階でアメリカのルーテル教会から日本に派遣された宣教師として50年以上に渡ってお働きになった先生。特にその宣教師としてのお働きの後半は、日本ルーテル神学大学・神学校で神学教育にご尽力くださり、人間成長とカウンセリング研究所(PGC)を創設された。まだ、カウンセリングというものが物珍しい時代に先駆的にその働きの重要性を紹介され、また実際に認定のカウンセラーの養成にあたられたのだ。これが、今のルーテル学院における臨床心理分野の研究と教育への展開への土台となった。
今年90歳を迎えられる先生は記念として来日をご計画になり、その機を得て今回の講演を実現することが出来た。
講演のタイトルは、「21世紀を生きる人間性の牧会的理解〜90歳をむかえて〜」
先生の長い牧師・宣教師としての歩みから、いま、新しい時代を迎えている私たち自身の理解を深め、どう生きるべきかと考えるところを、お話いただけるものと思う。


講演会の後、ささやかな祝会で、先生の90歳のお誕生日をお祝いしたい。
是非、大勢の方にお集りいただきたい。

また、当日はデール先生が90歳を記念して出版された 90 at 90 というエッセー集の翻訳本を販売する。『90才からの90の信仰エッセイ』で一冊千円。