『宗教改革500周年とわたしたち 1』
http://www.kyobunkwan.co.jp/xbook/archives/72999
2013年の今年、宗教改革500周年(2017年)を4年後にひかえて、ルーテル学院大学のルター研究所(鈴木浩所長)は、このタイトル「宗教改革500周年とわたしたち」で毎年連続のセミナーを開くこととし、その第一回目を6月に開いた。その成果をまとめる形で、ルター研究も今年から毎年一冊ずつ別冊として連続発行される。
第一号の内容はつぎの通り。鈴木所長の「まえがき」に続いて、
①徳善義和
「問題提起:ルターの現代的意義を問えばー『宗教改革五〇〇年と私たち』を考えるために」
②江口再起
「ルター・プロテスタンティズム・近代世界ー宗教改革五〇〇年のために」
③江藤直純
「ルターの宣教の神学と今日のルター派の宣教理解(1)」
④ティモシー・マッケンジー
「『ルーテル教会信条集(一致信条書)』の邦訳の歴史的背景と意義」
⑤高井保雄
「ルター、エラスムス、エンキリディオン、悔い改め」
⑥徳善義和
「ルターの讃美歌考—『バプスト讃美歌集』(一五四五年)に見る」
六番目の徳善先生のルターの讃美歌集についての論考は、単に讃美歌についてというばかりではなく、礼拝について、また信徒の信仰教育や信仰生活についてルターがどのように考えていたかということに学ばされる。これはセミナーではなされたものではないが、プラス・アルファーとして加えられ、ルター宗教改革の礼拝に関わる側面を補った形ともいえる。
全体として読み応えがあるばかりではなく、これに刺激されていろいろな研究の可能性と必要を思わされるところだ。
ルーテルの牧師・神学生は是非手に取って目を通していただければと思う。そして、宗教改革の現代的な意義をそれぞれに宣教の現場から神学していただければと思う。
(来年のセミナーにも是非、大勢参加されたい。それについては、後日お知らせする。)
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