神学生への推薦図書
石居正己の『教会とはだれか』。
現代の日本の教会における宣教というコンテキストの中で、最も必要な神学的考察の一つの結実を著した書。ルター神学に立ち、「教会」という一つの視点を軸に書かれた良書。
礼拝、説教、サクラメント、罪の告白と赦し、職制、宣教、奉仕、教育。極めて実践的かつ本質的な教会理解を丁寧に論述する。信仰者としての私たち一人ひとりが、キリストの体であり、すなわち教会として生かされ、遣わされていることに気づかされる。
正己は専任として大学と神学校での教育にたずさわっている間は、なかなか書物をまとめることがなかったが、引退後、長年の神学研究をまとめて幾つかの本を書くことを計画した。その一冊目がこの本。引退してからも、実際には神戸の神学校や京都地区の牧会委嘱などが続き、十分な著作の時間をとることは難しかったようでもある。この本は引退後約10年の時を経て、ようやくまとめられたものだ。
神学校でも、何度も学習会や授業で取り上げられている。神学生には必読書の一つとして推薦したい。
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