2013-11-19

『ルターの祈り』

1976年、当時の聖文舎から出版された『ルターの祈り』がリトンから復刊された。
信仰とは何かという問いに、最も単純にそれが祈りであると答えるルター。そのルターが折に触れて祈り、また人に教え、示した祈りが集められたものだ。


いっぱんに「祈り」と言えば、何かを願うこと、祈念すること、強く思うことと言った意味で用いられているかもしれない。しかし、キリスト教における「祈り」は神との対話である。ルターはその対話の相手である神に徹底して信頼を寄せ、その神のまなざしの中に自分が何者であるかを深く受け止めつつ、直面する問題についての助けを求めている。そして、究極的には神の憐れみと愛に生かされていく信仰を求めていると言えるだろう。
一つひとつの祈りのことばに目をとめると、その祈りが祈られた状況に思いをめぐらせる事が出来る。宗教改革者、あるいは偉大な神学者と言うより、一人の信仰者として素直な信仰のことばに教えられることは多い。

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