昨日、2月28日日曜日の午後4時から日本福音ルーテル教会を会場にして「神学校の夕べ」の礼拝と祝会がおおなわれた。日本ルーテル神学校の卒業生を送るための毎年恒例の行事だが、今年の卒業生は一人。高村敏浩氏。アメリカで神学的訓練を踏まえたうえで、日本の神学校で三年間の研鑽を加えての卒業。式は3月の5日で、翌3月7日に按手を受け、4月には岡山へ牧師として赴任する。良い素質をもった卒業生を送り出すことができることは神学校としてもうれしいことだ。来年は3人の神学生の卒業が予定されている。宣教が厳しい時代の中だからこそ、こうして卒業生を出し続けることができることは何よりも喜ばしい。
しかし、この機会に改めて思う。
神学校は、教会の宣教・牧会現場にある牧師との新しい協力と教育体制、ならびに他の神学校との強い協力関係のなかで集中した神学訓練を実現するシステムを構築する必要があると思う。神学校は百年の歴史を刻み、それこそ私塾のように宣教師館の一室から始まり、専門学校となり、また大学となって大きい成長を遂げたといってよいだろう。けれども、学校経営そのものが困難な状況の中で、現在の体制内での神学校のあり方を今一度考える必要に迫られている。教会も豊富に人材を生み出していく状況にはない。神学教育に専従するスタッフをどのように計画的に養成できるだろうか。現在の学校制度の枠組みにとらえられていくと膨大な資源(お金も時間も人も)を本来の神学教育・牧師養成以外のところに失っていくことになりかねないのだ。
たとえ現在の状況を維持するとしても、10年後の大学と神学校の姿がしっかりと描けるかどうか。神学教育・牧師養成が日本の教会の宣教の展開の一つの要と理解するなら、一刻も早く手を打たねばならないのではないか。
神学校を卒業されると牧師先生になられるのですね。高村さん。素敵でした。
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