2016-10-26

Principles of Lutheran Theology 『ルター派神学の諸原理』

                   

ルター派神学の諸原則と訳したらいいだろうか。
著者は、シカゴのルーテル神学校で長く組織神学を教え、ルター派神学の牽引されたカール・ブラーテン。エキュメニズムにおいても重要な役割を果たしてきた。
そして、ロバート・ジェンソンとともにあのキリスト教教義学(Christian Dogmatics)二巻本の編集責任をとった一人だ。

初版は1983年。私の神学校時代の「ルター神学特講」の授業(たぶんこの授業名だったと思う。担当教員は石居正己。)でのテキストだった。

2007年の改訂第二版となって、以下の8つを主要な原理として論じる。

1.聖書原理
2.信条原理
3.エキュメニカル原理
4.三位一体原理
5.キリスト中心原理
6.礼典原理
7.律法と福音原理
8.二王国原理

ルター神学の特徴としてこの8つの原理を挙げ、ルター神学の歴史の中でそれぞれがどのように発展し、どのような意味を持つものとなっているのかを明らかにしたもの。そして、それらを改めて現代の脈絡のなかで問い直している。
180頁ほどのコンパクトな本だが、読み応えはあるし、ルター神学の特質についての深い学びになる。
宗教改革500年を前に、神学生にはもちろん、牧師たちに是非手にとって、学んで欲しい一冊だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿