2011-09-12

講座「スピリチュアル・ペインと魂のいやし」

2011年度の大学主催の専門職講座「いのちの倫理と宗教」。
今年が三回目です。福祉や医療、牧会などの現場で死に直面している人々に関わる専門職の方々のための講座。

http://www.luther.ac.jp/news/110901_03/index.html



毎年、仏教のお坊さんにも来て頂いて、キリスト教に限らずに宗教が「死」の問題に取り組んできた蓄積を現代の中でもう一度とらえながら、自分たちの身近なところでの「死にいく人々」への援助について深く学んできた。今年は、朝日新聞の「こころ」欄の元編集長菅原伸郎氏に来ていただく。
また、昨年に引き続いて、実際に現場で働いておられる方を招くこととした。山谷でのホスピスケアを実践する「きぼうのいえ」の施設長、山本雅基氏。
現代社会の中で、私たちが「死んでいくこと」の問題を深くとらえながら、ともに助け合う生き方を問い求めていきたい。

2011-09-09

大学生への推薦図書⑩ ミヒャエル・エンデ『モモ』

エンデの代表作『モモ』
豊かさを実現するはずの現代世界(資本主義の世界)が、人間を貧しくする。「灰色の男たち」が、密やかに人間の時間を奪っていく。気づかないうちにその人間性が失われる世界とどう立ち向かうべきなのか。モモを代表とする、子どもたちの持つ可能性を新たに見いだす。
人間とはなにか。時間的存在としての私に気づくことからわたしであることを取り戻す格闘が始まるのかもしれない。



児童文学だけれど、深い思索によって捉えられた真実に出逢うだろう。これを読んで、今を生きる自分という存在、その時間性というものが見えてくる。『時間論』への扉が開かれる。